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2015.12.10

ダンサーインタビュー 14:MAYU(L.O.F.D)

ーダンスを始めたきっかけは?
 元気が出るTVのダンス甲子園と、高校生の時にZOOが全盛期でビデオとか全部持っていて、ずっとダンスしたいなって思っていました。私がその時に幼馴染で仲良くしてた男の子がダンスやっていたので、その子の影響と、その頃塾で知り合ったKUMAとダンスを始めたくて、ダンススクールに行きました。

ーそれまでは何かやっていたんですか?
 中学~高校までずっとバスケしていました。ダンスを始めたのは大学生になる時だったので遅いです。私たちの世代の人達って、それこそ今みたいにIDチェックとか厳しくなかったので、皆もっと若い時からクラブに行ったりしていました。だからダンスを始めたばかりの頃は私より年下の子がいっぱいダンススクールにもいました。その当時ダンスタジオっていうのが都内でNOAとあと2つくらいしかなかったんですよね。私もNOAに来ていたんですよ。

ー通っていたんですか?
 通ってはいなかったですけど、19歳の時に何回か都立大校ANNEXの方に来ていました。ZOOのHisamiさんのレッスンを何回か受けていました。 だけど、その当時は「ストリートダンスは外でやるものでしょ」っていうのがステータスだったから、ダンススタジオに通うってことが恥ずかしく感じてて。だから色んな公園で皆が集まって練習してても、そういう輪には入りづらくて、クラブでダンスイベントも年に数回とか本当少なくて、大体同じ面子が集まってるから友達にはなるけど、どこの公園で練習してるの?っていう話の流れで「ダンススタジオ行ってる」って言うのがちょっと恥ずかしいと思う時もありました。

ー今と全然違いますね。ダンススタジオに通うって、いつから恥ずかしくなくなったんですかね?
 やっぱり小さいスタジオでも大手でもダンススタジオがいっぱい増えてきて、皆がスタジオに行くっていうのが当たり前になってきてからですかね。  今みたいに大学のダンスサークルとか連盟とかもなかったので、当時はそれこそよく言うクラブに行ってカッコ良い人にステップ教わるとか、皆が集まっている公園とかでたまたま練習してる人を捕まえて教えてもらうことが当たり前だったから、スタジオに行って教わっているっていうのがなんか言いにくかったのは覚えてます。

ー今じゃホント想像できないですね
多分、私がダンスを始めた世代あたりがダンススタジオとストリートダンサーの切り替わり時期な気がします。私たちのさらに先輩とかは絶対にディスコとかクラブやストリートでしかダンスしてないでしょ? 今みたいに公共の場所で練習しても怒られたりしなかったから、公園や駅とかで良く練習もしていました。音源はもちろんカセットテープ! 鉛筆でクルクル巻き戻し(笑)。DANCE SHOWの音源はDJの人にレコードでつないでもらって、本番の音源を作っていたのも懐かしいなぁ。

ーダンサーとして影響受けたのは?
私が習ってた先生は良くダンス雑誌とかに出てたり、大きいダンスイベントのGuestで出てたり、カッコ良い女の先生でした。女の先生だったから凄い厳しかったし、その先生のHIPHOPがカッコ良かったから、影響は大きかった気がします。昔、女の人達だけのチームがあって、その人に教わっていたから、90年代半ば前後のHIPHOPをやってるその先生の影響は1番大きかったと思います。

ーMAYUさんずっとHIPHOPですか?
 ずっとHIPHOPをやっていました。だけど、その当時ってスタジオじゃないから色んなジャンルをある程度器用にこなす人がいたり、女だからJAZZダンスやれって言う人達もいたから、やってみたりしましたけど結局HIPHOP以外をやろうと思ったことはあまりないです。BreakinとかLockも練習したりした時期もあったんですけど。

ーこの時点で衝撃的な事が多くて驚いてます(笑)。
 こんなんで大丈夫ですか(笑)?

ー素敵すぎます(笑)。いきなりなんですけど、L.O.F.Dを結成したきっかけって?
 最初に私とKUMAがやっていて、その通ってたスクールの違う先生の所にMIHOがいたんです。顔は知ってたけど話したことなかったんですよね。ある自主公演舞台でKUMAとMIHOが一緒に出演するっていうことがあって、その2人が仲良くなったきっかけでMIHOとも話すようになりました。MIHOはその頃からMarjoramってチームをやってて、Marjoramのショーを私1人で観に行って、「この子達カッコ良いな」って思ったので今度一緒にやらないかって話を持ちかけました。

ーエピーソード聴きこんじゃいますね。
 それでJAMMY×Marjoramって言うチームで1年間くらい活動していていた時に、私が通っていたダンススクールの後輩にSATOMIがいて、良くJAMMYや色んなSHOWを観に来てくれていたんです。その当時SATOMIはステさん(STEZO)のところにも通っていて、ステさんの生徒のmassyと2人で活動していました。  SATOMIがJAMMY×MarjoramのSHOWを観に来てくれた時に、今度また違う所の発表会でインストラクターナンバーのSHOWをやるから、massyとJAMMYとMIHOと5人で一緒にやらないかって誘ってくれて、5人でSHOWをしました。5人でやったSHOWが評判良かったので、また今度HARLEMで5人でSHOWをするからってTOMOKOに観にきてもらって、それで、こんな感じだけど、一緒に6人でやらない?ってTOMOKOを誘いました。  だからL.O.F.Dの最初はSATOMIが声をかけてくれたのがきっかけなんですよね。とりあえず、誰にも負けたくなくて「女の子だけどHIPHOPで男の人にも負けない」って、よくプロフィールにも書いていました(笑)。

ーいやぁ、まさに歴史ありですね。
その頃、ちょうどその6人になって活動するしないって時にストリートダンスシーンで本当に大きくてカッコ良い人しか出れない『メインストリート』っていうイベントに出れるコンテストがあるから出ませんか?って声がかかったんです。
 1回目のそのコンテストでS.A.Sと一緒に優勝して、『メインストリート』に出ることが出来ました。でも次の『メインストリート』に出るときも、もう1度コンテストに出て優勝してくれれば、周りも認めてくれるからって、オーガナイザーさんに言われて、又コンテストに出たんです(苦笑)。
 結局2回目も優勝する事ができて、それからGuestとして呼んでもらえるようになって。忙しかったし、頑張ったし、色々あった、本当に忘れられない時代です。

ーそれは6人で出たんですよね?
6人で出る気満々だったけど、massyの怪我があったりして、最初の1、2年は5人での活動でした。

ーではレッスンについてお聞きします。何か気をつけていることはありますか?
今って受け放題が主流になってて、色んな人が受けにくるから、その人にあった目的に対してどういうアドバイスをしてあげられるか、を気をつけています。例えば、必要な人には技術的なことや、筋トレばかりやることのストイックさを言う時もあるんですが、ダンスを楽しみに来ている人もいるので、押し付けるアドバイスは嫌なんです。なるべく1人ひとりがどういう目的でレッスンに来てるかなという空気を読みながらレッスンをしています。

ーMAYUさんについてる人多いですよね。しかも幅広い世代にまで人気です。
 ほんとですか? 確かに、色んな人来てくれてて嬉しいです。

ーまた受けたいって気持ち分かります。
 あー! 懐かしいですね(お互い意味深長気味に笑う)。

ー最初受け始めた時が小学生だったのにもう中学生、高校生になっていませんか?
いますいます。池袋に来てる子も都立大に来てる子も、もう大人です。

ーやっぱり長いですね。
確かにそうですね。ありがたいですね(笑)。

ーイベントについてお聞きします。『THE REAL TOKYO』を始めるきっかけは?
最初の第1回目は7年か8年前にやったんだけど、きっかけは、massyが怪我して手術してリハビリしてる期間が長くて、その間5人で活動してたから、6人全員そろってL.O.F.Dを、また始めるというSHOWを誰かのイベントでやるんじゃなくて、自分たち発信でやろうっていうので、『THE REAL TOKYO』をオーガナイズすることになりました。

ーそうだったんですね。
チームの大切さやGuestのダンサーさんやDJやタイムテーブルなどL.O.F.Dにしか出来ない空間のイベントを作って、そのイベントでL.O.F.DのSHOWをする、自分達発信のイベントがしたかったんです。それが『THE REAL TOKYO』というイベントです。

ー定期的にやるんですか?
次いつやろうとかは何も決まってないです。『THE REAL TOKYO』をやる1年は本当に大変ですから(笑)。

ーじゃもうやらないかもしれないし、来年やるかもしれない?
やるかもしれない? そうですね、また何年後かにやるかもしれないし、来年かもしれないし。ま、来年はないですけどね(笑)。

ー乞うご期待?
はい、乞うご期待です(笑)

ーでは最後にこれからダンスを始める人、始めたての人に一言お願いします。
ダンススタジオでダンスを習うことが当たり前の時代なので、受け身な姿勢の人も多いです。もちろん、良い環境なんですけど、どんなDANCE STYLEが好きで、どんな曲が好きかっていうのをやっていく上で、自分の中で感じて考えていければ良いんじゃないかな?と思います。  鏡を見て、ただひたすら練習もいいし、誰かと向かい合って、音を楽しんでダンスできたら良いですよね。色んな事に興味を持って、深くルーツを探ってみるとか。

ーそれが1番ですね。
なんか学生の生徒にSHOWを作る相談とか受けた時に、どんな音を使うのって聞いたら、え!? この曲使うの? って思うこととかもあるので、本当にこだわってその曲やフリにしてるなら良いですけど、それって浅くない?って思う時もあります。 ダンスの入り口は何でもいいんだけど、自分がどんな音でどんな風に踊りたいかって考えながら練習していければ良いと思います。先生にこの曲何ですか?って聞いてそこから更に自分で広げていくっていう人が少ないかなって。

ーとにかく音楽を知ろうってことですよね。
ほんと、そうです。音楽をたくさん聴いてください。

ー今日はありがとうございました。


MAYU(L.O.F.D)
2005、JAMMY から Kuma / Mayu、 Marjoram から Miho / Tomoko、そしてMassy+Satomi、 3チームから構成され2005年よりチームとして正式活動、現在のダンスシーンの " 女性ヒップホップダンサー代表( Leaders Of Famale Dancers ) " として、 各々のチームやメンバーそれぞれの " 持ち味 "、 "センス "、"スタイル" など、 様々な良い要素を【 L.O.F.D 】というチームとして集約、 表現。そこから新たに生み出される、 男性ヒップホップダンサー達にも決して引けをとらないパワフルなダンスにより女性ヒップホップシーンをリードする代表的チームを目指す。

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