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ダンサーインタビュー 20:Seishiro

2016.12.20

―まず、生年月日から聞いちゃっていいですかね?
 1990年8月14日の26歳の秋冨誠志郎でーす(笑)。

―ありがとうございます(笑)。 生まれはどちらですか?
 福岡の大牟田市ってところです。成人式終わってすぐくらいだったから21歳あたりかな…その頃に東京に来て今に至りますね。

―ダンスはいつ頃からやってたんですか?
 16歳くらいの時からです。当時はあまり東京に行ったこともなく、自分が好きだな、とか心が惹かれるものが東京にあると思ったのが上京したキッカケでもあります。九州ではオールド的なベーシックな部分は学びながらも、自分はゲイだしやってることの違和感を感じながらダンスをしてて…。
今となっては基礎をたくさん習えたのは強みになっているので大感謝です!
 個人的に動画でいろんなダンサーを見ての真似事の繰り返しでした(笑)。1人で鏡の前で踊り狂ってたものです(笑)。
ゲイカルチャーに対してのダンスのアピールの仕方などが当時はあまり九州になくて、自分のセクシャルな悩みもあったし東京に行こうかな~と思ったんです。
 そうやって決意したのが成人式のちょっと前ですね。そこから貯金を始めて、半年くらいである程度貯まったので東京に出てきました。で、着いたその日から家探し(笑)。

―えっ? 住むところ決めてなかったんですか!?
  そうそうそう(笑)。都会なので地理も覚えながら歩きまくって、家を探すまでの二週間くらいは漫喫やツイッターでやりとりしてた東京に住んでる人の家に泊まったりしてました(笑)。
で、家が決まってからバイトも始めてっていう行き当たりばったり的な感じです。

―東京に出てきて、野望というかこうなりたいっていうビジョンはあったんですか?
 昔から将来の夢とかはなかったですけど、若い頃ってステキな勘違いってあるじゃないですか(笑)。「何かやる人だ」とか、「絶対に負けない」みたいな承認欲求がその当時はすごく強かったんです。今思えば恥ずかしいんですが、Seishiroっていう人間が生まれたからには何の為に生まれて来たのか意味を確かめたい。という気持ちが強くて、それで頑張れたのかなと思います。
 将来の夢ではないですけど、23歳になってもダンスでご飯食べられてなければ帰ろうと思ってました。

―それが結果として結び付いたから現在があるんですね?
 そうですね、良かったです。でもまだ満足っていう感じではないですけどね。やっぱり、いつまでも何かに掻き立てられる思いで作品を作りたいなっていうのはありますね。
 いざ、こうして仕事としてお金が貰えるようになるって凄くありがたいことだけど、それなりに責任があって単純にダンスが楽しかった時とは訳が違うなって思いますね。自分のダンスや作品を通してSeishiroっていう名前が色々な場面で使われていることに感謝しているので、それに応えたいっていう重圧がやっぱりドンドン乗っかっていますね。
 今後の自分がそこにどう打ち勝って、新しいビジョンでより多くの人の心を動かせるようなエンターテイナーになれるかが今の課題です。

―ダンスの仕事ってどんなものがありますか?
 レッスンや舞台の演出もそうですけど、SNS発信とかも仕事だと思ってます。SNSって大変よね(笑)
あと自分の場合ですけど、これも仕事だなと思うのは感性磨きですね。仕事っていうと変ですが、生き方そのものがその人のキャラクターになる訳で、ダンサーは特にセルフプロデュースの世界ですからね。自分が見てきたものや、気になって調べ上げたもの、例えば美術館に絵を見に行ったりとか気晴らしに色々やることをクサイ言葉で言うと「ドラマチック」に思えるようになりました。何気なく過ぎ去ってしまうことでもドラマチックに捉えるようになったんですよ。

―毎日が刺激的って感じでいいですね!
 そうですね。でも少し疲れちゃうんですけどね(笑)。感受性が強くて自分に酔いしれちゃうと1人でバカみたいにヒロイン癖があるんです。ちょっと落ち込んだりとかしたときに自分の中でそのシチュエーションを盛り上げるのが好きなんですよ。どういう理由で落ち込んで、どういう悲しみ方をしたいかって考えることが楽しかったり浄化されたりします。

―自分磨きのためにオンの状態が多いんだと思いますが、オフのときってあるんですか?
 ひたすら酒を飲んでるときです!一人旅とか行くと何かしら考えちゃって仕事モードというか覚醒された状態になっちゃうので、誰かと旅行に行って、酒飲んで騒いで、純粋に楽しむときですね。あとは家でたくさん寝ることです。寝るのが大好きっ!

―ダンスに対しては好きとか楽しいっていう感覚は大きいですか?
 もちろん作品を良いものにするために考えすぎると苦しくはなるんですけど、楽しんで作ったものには何も勝てないと思います。
 結局、自分の納得いくものだったり自分自身が今まで見てきたSeishiroっていうものを全部ぶつけられるのが作品なので、行動するまでは悩むんですけど楽しんでやるようにはしています。

―要求に応えようと考えすぎると考え方が固まっちゃったりしますもんね。
 自分が一番最初に良いなって思うものってあるじゃないですか。その直感で出てきた最初のヒラメキを基本的に忘れがちな人が多いと思うんですよ。考えて考えて、いざカタチにしようとしたときに何周も何周もして全然違う方向に行っちゃったり。でも自分が年を重ねて感じたことは、結局自分の場合は最初に戻ってくるから、その第一ヒラメキをすごく大切にします。作品を作る人には是非ともこの事を伝えたいですね。

―レッスンを受けてる生徒さんに伝えたいことは?
 そうですね、うーん…レッスンは授業です! 自分と向き合って自分をトレーニングする場所だと思うんです。振付を覚えに来るんじゃなくて、その先生の体の動かし方とかどういう感性を持っているのかをもう少し読み取ってほしいですね。  なんか、最初から自分の動きに変換するためだけに来てると、それはあまり授業の意味がない気がします。もちろん変換することは大切なんですけど、先生と自分の感性の違いっていうのを照らし合わせて新たなる自分の可能性を見つけに行く場所が授業だと思っています。
 どうしてもレッスンの場が競いの場ってなってしまうと、もったいないんですよ。振付やレッスンで1番目立ってやるっていうのが全てではない。
自分本来が輝ける場所っていうのはステージで魅せることだったり自分が生み出す感性だったり、そういうところにあると思うんです。自分が勝負をかけに行く場所をレッスンじゃないところにしてほしいな。
 だから、例えば「あの人のレッスンに興味があるけど、出来なかったらどうしよう」っていう恐怖心からそのレッスンに出てはいけないって思っちゃう子がたくさんいるんですね。決意も持って授業に来ることも大切なんですけど、もっと楽観的に「出来ないものを出来るようにする」場所だと思ってほしいですね。
 あと「いいじゃん、下手だって!」って思います。開き直り精神ね(笑)。私だってクラス行って全然出来ないこと山ほどあるから行く訳で、大恥をかく覚悟ですよ。出来ない!って一人で騒いでます(笑)。出来ないなら出来ないなりに諦めずに必死にもがいてついて来てほしいですね。

―ありがとうございました!

Seishiro
振付家としてそのたぐいまれなるセンスに注目が集まっている。2011年に福岡から東京に拠点を移し、海外、国内を中心に自身のWS、数多くの自身の作品を手掛けJAZZ VOGUE HIPHOPを織り交ぜオリジナルティ溢れるSTYLEで活動中。
【コンテスト】
日本最大級の振付コンテスト「2015.Legend Tokyo Chapter.5 横浜アリーナ記念大会」では歴代最年少での優勝。【最優秀作品賞】、【オーディエンス賞】、【殊勲作品賞】、【音楽アーティストの視点】KREVA、【舞台漫画クリエイターの視点】美内すずえ、過去最多の5つの賞をもらう。2014.Legend Tokyo Chapter.4 東日本予選大会優勝、Dews AWARD 2015 ベストコレオグラフ賞受賞。
【アーティスト】
E-girls Flower LIVE TOUR 2015 振付、E-girls Dance With Me Now PV出演、タイ SONIC BANG 2013きゃりーぱみゅぱみゅLIVE ダンサーパフォーマンスシーンの振付・出演、玉置成実 総合演出 振付。
【舞台】
2016. 5/6・7に開催された舞台公演FINAL LEGENDにて芸術監督を務める。
2016. 8/13・14に開催されたLegend Tokyo Chapter.6のオープニング演出。
スマホゲームアプリ「Red Queen」の配信リリースイベントオープニング演出。
*ASTERISK2015メンバー
その他PVやCM、TV等数多くのアーティストのバックアップダンサー、振付師を担当。
コンテストでは優勝に導いたりと生徒の育成にも力を入れている。

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no.20 2016年12月発行

東京ダンスライフ no.20
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